抗パーキンソン病薬の減薬 2

父(パーキンソン暦15年82歳)の場合は薬を長期服用していたので、なかなか減薬にも勇気がいるのですが、

以前は胃瘻になってから急激に薬の量が増え、

1日あたり
ネオドパストン配合錠L100 9錠
コムタン錠100mg 4錠
カルボシステイン錠250mg「サワイ」 6錠
エフピーOD錠2.5mg 2錠
ノウリアスト錠20mg 1錠
エクセグラン錠100mg 0.5錠
ニュープロパッチ9mg 4枚
ツロブテロールテープ2mg「ファイザー」 1枚
ラコールNF400ml 3袋
塩化ナトリウム2g 3袋
マグミット錠330mg 6錠


を5年間処方されていて、副作用が出てしまい、



年も年だし、これ以上副作用に苦しむ父の姿を見たくないと医師に訴え、

1日あたり
ニュープロパッチ9mg 4枚
ツロブテロールテープ2mg「ファイザー」 1枚
ラコールNF400ml 3袋
塩化ナトリウム2g 3袋
マグミット錠330mg 6錠


の処方にしてもらったのでした。
今までの処方って何だったんでしょう?減薬前の処方は前任だった医師によるものなのですが、医者はこうして患者を苦しめ、恨みを買っていくのでしょうか。

急に治療薬を中止してしまうと「ドパミンアゴニスト離脱症候群」「悪性症候群」を起こす可能性があり、非常に危険とのことで、正しく減薬を指導してくれる医師が近くにいればいいのですが、ほとんどの医師は患者に向き合っておらず、多剤併用が当たり前と教える製薬会社に洗脳されているのかと思われます。患者をちゃんと観察してれば、多剤併用で患者が壊れていくのは分かりそうなものなのに…。

父は減薬入院から衰弱して帰ってきて、うーうー唸るようになり、



どうなってしまったのか?と思ったのですが、薬の過剰投与で薬剤過敏体質になってしまったような感じも見受けられます。

現在処方されているニュープロパッチは、非麦角系ドパミンアゴニストの比較的安定しているというロチゴチン貼り薬なのですが、


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中坂先生の本の症例によると、

(当症例の経過)
もともと薬剤過敏性の強い体質の患者さんでした。当方から処方したロチゴチンでもわずか2.25 ㎎ですら突発性睡眠、夜間の痛みを伴うジストニアの症状が午前中にもみられるようになったため、起床時にアマンタジンを追加しました。これによって、ジストニアの症状は大幅に軽減したようです。
当院の処方内容·最終
①レポドパ・カルビドパ配合剤メネシット® 100mg)3錠・1日6回に分けて
②アマンタジンシンメトレル® 100mg 2錠朝、起床時
③クロナゼパムリボトリール® 0.5mg0.5錠就寝前

と書かれており、ニュープロパッチは薬剤過敏体質には向かないらしく、眠りっぱなしだったり、ジストニアと思われる痛みを伴う拘縮も起きており、父にはレポドパとアマンタジンの少量投与の方が良いのかもしれません。しかし、現在の処方、ニュープロパッチ9mgを4枚って多すぎるんじゃ…。




ちなみに、ニュープロパッチの副作用はこんな感じです。多過ぎ…



そして、うーうー唸るのはせん妄ということ?
過活動型せん妄の定義には、睡眠障害として「夜間不眠、徘徊、大声・興奮など」があるようです。

ジスキネジアもジストニアも不随意運動なのですが、

ジスキネジアは体が不自然に動く状態の事で、レポドパが効きすぎている状態。
ジストニアはレポドパが効きすぎた状態、もしくは切れた状態のときに、手足が内側に曲がってしまい、痛みをともないながら動かせなくなるもので、徐法型ドパミンアゴニストを追加して軽減できる場合もある

のだとか。

レポドパについては、

ほかのどの薬より効果が高く、短期間で効果が現れる

とのことですが、

効果が短時間しかもたず、長期服用に及ぶにつれ不安定になりやすく、初期は40〜50%残っているドパミン神経細胞からドパミンの再利用が可能なため、3〜4時間有効なのですが、中期は10〜20%しかドパミン神経細胞が残っていないため、ドパミンを再利用できず、薬の効果も1〜2時間に減ってしまう

のだとか。

発症から10〜20年になるとレポドパがよく効く例と効かない例があり、個人差が大きく、中期〜後期にかけては、レポドパが効いてる時間が短くなるので、1回の服用量を減らし、5〜6回、場合によっては8〜10回まで増やす

のだそう。結構拘束されますね…。
それにしても、ドパミン神経細胞って増えないんでしょうか…。

「ニューロンの数を増やすために最も効果が期待できるのは、運動です。さらにものを覚えたり認知能力を高めるために必要な神経結合を増やしたり、ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった思考や感情にかかわる神経伝達物資の分泌を促す効果も、運動にはあります」

と、ハーバード大学医学部のジョン・J・レイティ博士は言っているようです。



TEDにはこんな動画もありました。脳細胞は増えないと言われてたけど、増えるらしい。やはり運動なのか…。



ドパミンを増やす天然サプリとしては、
・ クルクミン(ウコン(ターメリック)の中の有効成分。記憶力を改善させる。
・ イチョウ葉エキス:集中力を高め、血液をサラサラに。記憶障害改善など脳に関連する問題に昔から使用される。
・ L-テアニン:緑茶に多く含まれる。回想や学習、気分を向上させる。
などがあるようです。



中坂先生の著書「パーキンソン病 少しずつ減薬すれば良くなる! 」の、他の気になった部分も抜粋しておこう…。


  • 酸化マグネシウム(便秘のマグミットという薬)がレポドパの吸収を妨害しているので投与する時間をずらすと良い。
  • ドパミンが減少することによって、アセチルコリンとドパミンのバランスが崩れ、アセチルコリンの作用が強くなり、筋肉の収縮と弛緩のバランスが崩れ、筋緊張が強くなり、すべての動作が困難になる。
  • 治療薬の効果が得られない場合は、パーキンソン病に似ているが、全く別の病気「大脳皮質基底核変性症」「多系統萎縮症(線条体黒質変性症)」などの可能性がある。
  • 薬剤過敏症体質の方に対しては投薬の選択を慎重にするべき。
  • ドパミンアゴニストという薬はドパミン受容体に直接作用するため、70歳以上の症例では幻覚、姿勢異常などが非常に出やすくて使いにくい。
  • パーキンソン病薬を長期間服用する事によって、精神症状などへの対応に苦しむケースが多くある。
  • 精神症状の問題は治療薬の副産物の要素が大きい。
  • ドパミンアゴニストで副作用が出やすいケースとして、他の脳神経疾患(脳梗塞、脳出血、脳挫傷、硬膜下血腫など)の既往がある。
  • ドパミンアゴニストは従来の速放剤よりも徐放剤の方が幻覚、眠気、せん妄などが起こりやすい。
  • 精神症状を引き起こした原因薬剤として、70歳以上では抗コリン剤が最も多く、ドパミンアゴニストとセレギリンが次いで多かった。
  • 高齢者において、多剤併用処方(ポリファーマシー)と薬剤カスケード(ある薬が処方されて、その薬の副作用を抑えるために新たな薬が追加されること)が問題となっている。このような多剤併用処方によって、高齢者患者の生活の質(QOL)が低下する。一度増やされてしまった薬を減薬するのは決して容易ではない。
  • かつては「患者は医師の指示に従うべき」という前提で「コンプライアンス遵守」という言葉が使われて来たが、現在は「患者は医師の助言を受けて、医師と相談したうえで納得して治療法(服薬)を選択すべき」という立場に変わり、「アドビアランス(患者自身が判断し、治療に対し積極的に選択し、参加する)」という言葉が使われるようになった。
  • 薬剤の種類・用量が多いほど、誤作動が起こりやすく、深刻な健康被害が起こる危険が高まる。薬物処方はリスク(危険)とベネフィット(利益)を十分に検討してなされるべき。
  • 日本において年齢別薬物有害事象(副作用)の出現頻度を調査したところ、75歳以上の高齢者になると急に増え、特に処方薬が6種類以上のケースで目立つ。
  • 神経内科、精神科の専門医は高齢者に対してパーキンソン治療薬、コリンエステラーゼ阻害薬(認知症治療薬)、抗精神病薬など多剤併用して薬物中毒を多数生み出しているだけなのではないか?という内科医側からの意見もあり、彼の経験によると原因と考えられる薬剤を中止して2〜3日点滴するだけで、ほとんどの方が元気に帰宅していったとのこと。大病院の外来医に処方された薬で薬物中毒になったのに、その大病院はかかりつけ患者の救急を受け入れないため、民間病院の救急外来がその尻拭いをさせられている。無責任すぎる。
  • 多剤処方がフレイル(加齢に伴う機能低下による要介護予備軍状態:やせてきた、動作が遅くなった、疲れやすくなったなどが指摘される)をさらに悪化させているのではないか。
  • パーキンソン病治療薬はプラセボとノセボ効果が出やすい。(プラセボは本来効果のない薬剤で症状が改善すること。ノセボは効果があると言われている薬でマイナスの変化、副作用が現れてしまうこと。医師や薬に対しての信頼感、不信感が影響する)


パーキンソン病患者に対して多剤併用してしまう医師側の心理状態として、

医師にとって、患者の信頼を失いたくないために、自分が処方した薬が効いていないという事実を素直に認めて、中止する決断をすることは困難であり、新しい薬を沢山出していることが免罪符のように感じている。日本では保健医療制度のため薬に費用がかかりすぎているという意識が低すぎ、コストパフォーマンスを考えていない。

などの問題点が上げられるそうです。

この20年間でパーキンソン病患者は高齢化し、多様化している。エビデンスに基づく医療を絶対的だと信奉するEBM原理主義では、現実にはとても対応できない。EMBはほとんど欧米人の臨床データなので、繊細な体質の日本人に当てはまるとは言いがたい。EMBのガイドラインではなく、オーダーメイドでの薬物治療が望ましい。薬の評価については、患者自身や介護者主導で行うべき。患者、介護者側と医療側の情報交換が十分になされる必要がある。

…とのことでした。

中坂先生の本で対談している「薬のやめどき」の著者、長尾和宏先生は、沢山の役職を持っていて、高認知症薬の適量処方を実現する会の代表理事もやっているのですが、

プロフィール | 長尾和宏オフィシャルサイト

こちらのページで脳に作用する薬の「薬害」についての事例を募集しているようです。



父は適度な減薬は必要ですが、薬に頼ってる部分も多いので、副作用との兼ね合いで薬を変更していった方がいいかも…。がしかし、それを相談できそうな医師がいない…。現在診療してもらってる医師は、薬の副作用についても認めず、せん妄についても高齢者が入院して意識が朦朧とした状態と説明していて、薬によるせん妄はまるっきり信じていませんでした。薬の副作用の欄に、ちゃんと記載されてるのに。薬を変えてもらうのって、医者の性格考えると結構しんどいですよね。スカイプ診療がもっと一般化して、もっと臨機応変な医師による患者や家族自体の納得のできる診察を簡単に受けられるようになればいいのに。人気が出過ぎて診察まで何ヶ月待ち…みたいなのも困りますが。

あと、注意点として、高齢者は薬の処理能力が低下するため、薬の血中濃度が高くなりすぎて、時間がたってもなかなか排出されない場合もあるそうで、引き続き肝臓・腎臓の強化、デトックスも最重要課題かと。



上の記事を読むと、薬を体は異物として排出しようとするらしく、体が拒否する物をわざわざ体内に入れる必要があるんだろうか…?と感じます。
そして、腎臓にも相当負担になるようです。


先日、起きがけに、薬害デトックスにはオブシディアン(黒曜石)がいいかも!と思いつき、調べたら、まさに!なレメディでした…。



# by cookiecount | 2019-03-03 13:19 | 介護日記 | Comments(0)